SDGsへの取り組みを行うことを宣言します。

この17項目のうち弊社が取り組むのは12「つくる責任つかう責任」です。

目指すゴールと自社の活動の関係

弊社は革製品の製造をしています。その仕入れる革はこれまで革問屋さんやタンナーさんから仕入れていましたが、地元の屠畜場から出る産業廃棄物として処理される原皮を鞣して革製品へと昇華させ、廃棄物抑制と新しい地場産業の特産品の開発を行い地元産業への貢献を目指したいと思いいたった。

ゴールへの具体的な取り組み

但馬地区にある屠畜場で解体された廃棄物となる皮を但馬の畜産家の牛の皮と他地域の牛の皮と分別してもらい引き取る。それを姫路のタンナーさんも但馬の牛、他地域の牛の皮を分別管理していただき、鞣し、仕上げて革にする。その分別した但馬地域の皮を豊岡のバックメーカーである弊社が但馬牛革シリーズとして革製品し地元の特産品として販売する。他地域の皮は一般の革として使用する。

この事業に取り組もうとした理由

弊社は鞄生産が地場産業の豊岡で革製品を中心とした鞄、小物の製造業をしております。基本的にはOEM製造が主で事業をしておりましたが、景気も悪くなって追い打ちをかけるようにコロナ禍になり、国内の製造業が最悪の状態になって地元の地場産業もその例にもれず状況が悪化しました。弊社は従業員が少ない工房レベルの規模で事業をしています。地元豊岡には弊社のような個人で頑張っている個人事業主がいますが、地元地場産業のメディアによく取り上げられる大手企業やメディアに取り上げ上げやすい小売店とは違い、地元地場産業のピラミッドの構造で言えば底辺にあたる、下請け、外注、内職と同じカテゴリーの名もなき生産者です。このコロナ禍になってこれまでの小売、問屋、メーカーの流れや販売方法、物流、受注システム全てが一変しました。このまま何もしなければ弊社も個人事業職人仲間も淘汰されてしまいます。それを防ぐべく少しずつですがオリジナル商品を企画し販売をすることで認知度を上げ新しい売り上げを作るべく努力をしています。元来、人と違うことがしたい、面白いものを作りたいと思っている性分なので日々、何か面白い素材、新しい技術等があればわずかな利益の中で作ってしまうのですが、去年からいろいろな人と出会い話をする中で一つのアイデアが生まれました。

それが「但馬牛革シリーズ」です。

以前からぼんやりと但馬牛の革で鞄がつくれたらなと思うことはありましたが、基本的に革は革問屋さんやタンナーさんから仕入れるので現実的に不可能と思っていました。しかし、このコロナ禍においてこれからの生き残りを考えている中で何かアクションを起こさないと淘汰されるという思いが、この但馬牛革シリーズを作ってみようと決意させました。動くだけ動いてどうしても無理だったらしょうがない。そこまでやってダメだったらあきらめもつくと。

そうして、タンナーさんと相談したら原皮さえ手に入ればなんとかすると言っていただき、また但馬管内の行政関係者も協力してくれる方もあって、但馬牛の原皮と管理をしていただける屠畜場も紹介していただき、その屠畜場の職員の方も今回の企画の趣旨説明をさせていただいたら革の分別、保管、搬出など快く協力していただくことになりました。また、但馬牛の皮を使うにあたって組合の方とも、この企画の趣旨説明をさせていただいた上で協力的に対応していただけました。また今後何かしら連携もできる可能性もあるような話もさせていただきました。

他にもお世話になった方はいらっしゃいますが、これで但馬牛革シリーズの革の生産システムは大筋できました。

ここからは、革をどういう仕上がりにするか、製品の仕様をどうするかなど、その他もろもろやることはありますが、少しずつ進めていこうと思います。

この企画の一番気に入っているのは、この企画にかかわる全ての人にメリットがあることです。(うまくいけばの話ですが・・・)

①SDGsに取り組むことができ、ささやかながらでも社会に貢献しサスティナブルな経営ができること。

②付加価値がある製品を作ることで生産者(弊社も含め、外注、内職、職人仲間)らに行った仕事に対して適正な収入を得ることができ、コロナ禍が続いても事業を継続できる一つの仕事が増えること。

③タンナーさんも新しい仕入れと売り上げを作ることができること。

④屠畜場も産業廃棄物処理にかける経費が減らせること。

⑤但馬牛のPRにつなげることができること。

⑥兵庫県、但馬管内の新しい地元特産品ができること。

以上の点により、この企画はうまくいけば素晴らしいことになるのではないかと思っています。ビジネスでもプライベートでもよくwinーwinの関係と言いますが、本当にwinーwinの関係ってなかなかないと思います。ですが、この企画は関係する企業、人、環境みんなwinーwinの関係になるのではないかと思っています。

それもこれもいいものを作り上げて売れればの話なので現実は厳しいと思ってはいますが、チャレンジする価値は絶対にあると思っていますので、これから先まだまだ苦難は出てくると思いますが、精一杯頑張ってみるつもりです。大成功とまではなくともせめて協力してくれる方々、応援してくれる方々に恩を返せるくらいにはしたいと思います。

まだまだ思っていること全て表現できていませんが、長文になってしまい支離滅裂になっていると思うので今回の投稿はこれくらいにしたいと思います。

今後の動きはまたこのブログにて報告させていただきます。


Comments are closed