朝マックを食べながら最近の状況を考える

今日は従業員も得意先も休みなのでまったり仕事デーです。

ということで優雅?に朝マックをいただいています♪

で、最近の豊岡鞄業界の市況はというと、これが悪い状況みたいですねぇ

生地屋、材料屋の人と話してもどこも動きが悪いらしい。バッグメーカーの同業の人たちとも話すがこれもまた受注が少ないようだ。もともと豊岡の鞄業界はビジネスバッグなどのメンズ鞄や学生カバンが多く、秋冬に生産が繁忙期となり春から夏にかけて受注は減るというパターンだった。よく父の日までは忙しいとは聞いていた。が、近年はビジネスバッグも海外性が増え、リクルート時期のビジネスバッグの需要も昔のような売れ方はしなくなって学生カバンも海外で作るようになり少子化と自由化でどんどん減っている。

さらに、近年の物価高騰が追い打ちをかけて一般人の家計は生活費に回り、消費マインドは鞄のようないわば嗜好品にはお金が回らない状況だと思う。そのマインドも物価高騰だけでなくコロナ過の時に鞄ってそんなにいらないよね?と思われたの大きいと思う💦

業界の人と話していてもネット販売は横ばいもしくは上向きみたいだが小売店の販売が思わしくなく売れてないようだ。

この状況は非常にまずい。東北や能登のような大震災があったわけでもなく、コロナ過のような国家的厄災があったわけでもないのに、モノが売れないというのは我々国内製造業はピンチだ。

そういうこともあって、マクロ経済でみては小さな産業だけど豊岡鞄業界も生き残りをかけて動き始めている。それは前向きなところは自社店舗を都会に出展したりM&Aが進みだしたり、将来を見越して廃業したりといい意味でも悪い意味でも変化は起きている。

こういう状況を打破というか生き残るためには我々製造業もリストラクチャリングや生産性を高めるだけでなくモノづくりしている以上、こんな状況でも売れる商品を考えなければならない。これまで他所が作ったことのない商品、それは素材であれデザインであれ機能性であれ何かが特化して消費マインドが低い状況でも人の気持ちに刺さり欲しいと思わせるモノを企画し作らなければならない。そうしないと自然淘汰されるのだ。

コロナ過の時にそれを痛感し、私が企画し開発したのがうちのオリジナル商品のTajima Cowhideシリーズだ。

地元の地域資源と技術を活用し、SDGsの理念にも合致し鞄業界だけでなく畜産業界とも連携し地域経済にも恩恵をもたらすこの商品は、地元の鞄業界ではどこもチャレンジしたことのない取り組みだ。

この企画を考えた時には前例のない取り組みなので企画したのはいいが果たしてうちのような弱小小規模事業者が実行できるかどうか全く分からなかったが、会う人会う人が皆いい人で理解力もありいい人でみんな協力してくれたので、すったもんだはあったがTajima Cowhideシリーズのシステムを構築できた。この取り組みは本当にいい取り組みだと自負もしているし、実際、公的機関もそれぞれ認定や認証も受け、このローカルだが地元の特産品を作っていると自負のある商品だけに但馬産業大賞という栄誉もいただいた。これは但馬牛と豊岡鞄の融合的な商品だけに非常にうれしかった。公的機関だけでなく地元の革製品に関わっている職人さんやベテランの業界人の人からも「お前本当によくやったな!よくできたな!」と褒めてくれている。これもまたうれしいことだ。

だがしかし、企画し生産を始めて2年はたつが評価してくれているほど売れていない(笑)

この要因もわかっている。行政の受けもいいしメディアも一部取り上げてくれたが悲しいかな無名の小規模事業者故のブランド力が皆無、体力のなさが要因だ。

ブランド力がないのは当然。オリジナル商品の実績もないしいかんせんスタッフもなければ資金力もないので宣伝広告も大してしていないので周知ができていない。

もともと、身の丈に応じた展開をしていこうと思っていたので展示会に乱発して出展したり、宣伝広告費に莫大な資金を投入するつもりもなく、この取り組みを理解してもらって共感してくれる人が少しずつ増えたらいいなとジワジワ売れてくれたらいいなというスタンスできたので現状は納得できている。

実際、ネット販売と地元のバッグショップにはそういう人が少しずつだがいてくれてぼちぼちと売れてはいる。

だが最初に述べたモノが売れない国内の状況はどうもそんな悠長なことを言ってられない状況になっているようだ。今後もっと積極的に売っていかなければならないといけないと危機感が強くなっている。

なので、Tajima Cowhideシリーズにを知って共感してくれる方、購入して気に入っていただいた方にお願いしたい。もっと買ってくれとは言わないが、この取り組みを共感して気に入ってくれた方は知人友人などに、極零細企業がこんな取り組みをしてるでと話してくれるだけでもいいので広げてもらえれば非常にありがたいです!

幸い、非常にちょっとずつだけどそういう人も増えてるし、ネット販売にもあたたかいコメントを入れてくれてる人もいるので心強いです。

さあ、私も頑張るので業界問わず全国の小規模製造業事業者のみんなこの苦境をいっしょに乗り越えましょう!

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